17,保証

 保証とは、他人がその債務を履行しない場合に、その債務を他人に代わって履行するという合意をすることであります。
 保証債務は、債権者と保証人とに間の保証契約によって成立します。保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責任を負います(民法446条)。これを補充性といいます。補充性の具体的な現われとして、債権者が保証人に債務の履行を請求したときは、保証人は、まず主たる債務者に催告をすべき旨を請求することができます(民法452条催告の抗弁)。また、債権者が前条の規定に従い主たる債務者に催告をした後であっても、保証人が主たる債務者に弁済をする資力があり、かつ、執行が容易であることを証明したときは、債権者は、まず主たる債務者の財産について執行をしなければならないとされています(民法453条検索の抗弁)。
 連帯保証とは、保証人が主たる債務者と連帯して保証債務を負担する場合をいいます。普通の保証と異なる点は、@補充性(催告の抗弁・検索の抗弁)がないこと、A主たる債務者・保証人の一方について生じた事由の効力について、連帯債務の規定を準用すること、B分別の利益がないことが挙げられます。実務において保証契約といえば通常は連帯保証のことがほとんどですが、保証契約において連帯する旨の特約が必要となります。
 従来、保証契約一般につき特段の方式によることを要件としていませんでしたが、平成16年の民法改正によって、保証契約は書面でしなければその効力を生じないものとされました(民法446条2項)。また、保証契約がその内容を記録した電磁的記録によってされたときは、書面によってされたものとみなす(民法446条3項)とされました。なお、改正法の施行前に締結された既存契約には適用されません(民法の一部を改正する法律附則3条)。
 貸金等根保証契約に関しては、いままで根保証契約についての法的規制がいなかったために、いわゆる包括根保証契約が多用されていました。そのために過大な保証責任の負わされることが多発していました。そこで平成16年の民法改正で、貸金等根保証契約に関する規定が新設され(民法465条の2ないし465条の5)、例えば極度額を定めなければ根保証契約を無効とするなど、個人の保証人を保護する方策がとられました。
 貸金等根保証契約に該当するための要件は、@根保証であること、A主たる債務の範囲に「貸金等債務」が含まれるものであること、B個人を保証人とするものであることの3つであります。なお、改正法の施行前に締結された既存契約には経過措置がとられています(民法の一部を改正する法律附則4条の1ないし4条の8)。